田村憲孝の日記

完全日記ブログ。

腰を低くして守る。

野球はショートや。

 

ずっとそう思ってました。あんまし根拠はありません。あえて言うと、なんかカッチョよかったから。

 

高校入って最初の練習んときから勝手にショート守ったりました。「ふっふっふっ、ワイの華麗なプレーで女子を魅了するぞ。」とか思いながら。

 

でもまあ、硬式球のゴロ。まったく捕れません。誇張した表現ではなく、ほんとにまったく捕れないのです。

ボテボテ正面のゴロはトンネル。フライが上がれば着地点から3mほど離れたとこでずっこける。もうとてもとても試合なんかで使えるような選手ではなかったのです。

 

こんなんだったので、とりあえずうまくなりたいので練習します。ボールの見方が悪いのかな、ガニ股で歩いたらいいのかな、アゴを引けといわれるけど逆にアゴを上げてみたらどうなるんやろ、とにかく全部前に突っ込んでみよう。。。。 いろいろ「仮説検証」するわけです。

 

みんなは僕のプレーを見て「腰が高い」と言います。でも僕にはどうやったら腰を低くできるのかが感覚としてわかりません。どんなに自分で腰を低くしているつもりでもみんなは「田村の守備は腰が高いからアカンのや」と言います。

 

朝練、夕方練、土日連、1年ほど毎日やっても全然うまくなりません。それでもとにかく「仮説検証」を繰り返します。

 

あ、なんかこれ「オレはすごいやろ、練習いっぱいするやろ」って言うてるみたいになってますが、当時ウチの野球部はなにかしらのテーマをもって全員同じぐらいの練習をしてました。別に僕がすごいのではありません。

 

で、ある日「今日は頭とお尻を結ぶ背中のラインを地面と平行にしてみよう」と、朝からやってみました。これがあんた、吸い込まれるようにグラブにゴロが入るやないですか。難しいショートバウンドとかもスパーン!と!

 

それを見たチームメイト。「うわ田村!めっちゃ腰低くなってるやんけ!」みたいな。

 

なぜ「背中と地面を平行に」したら「腰が低くなった」のかは、いまだにわかりません。言えるのは、みんなにとって「腰を低くする」ということは、僕にとっては「背中と地面を平行にする」ことだったのです。

 

 

繰り返し繰り返し、気が遠くなるほど繰り返し、どうやったら成功するのかを考えながらやってると、どんなヘタクソ凡人でもいつかは、うまくなるとは言いませんが標準レベルにはなるのです。

ある日、突然変異のようにできるようになることもあれば、ちょっとずつちょっとずつうまくなって、気づけばできるようになるっていうパターンもあるとは思いますが。

 

 

これ、おとなになっても一緒でした。営業に配属されたらチラシ撒きとかテレアポとか飛び込みとか、それこそ毎日毎日朝から晩までやるわけです。

 

やってるとやっぱりいろいろ考えます。ピンポン押してインターホンから「はい」って聞こえたら「◯◯販売でまわってるんですが、ご必要ですか?」と言っても「結構です」と言われます。今考えたらそりゃそうです。

 

なのでピンポンを押す前に玄関を見て三輪車とかがあったら「あ、すいません、お子様のいらっしゃるご家庭にアンケートを頂きにまわってるんですけど、プレゼントもありますんで2分だけお時間いただけますかー!?」と言ってみよう、とか。そう変えたらドアを開いてくれる確率がちょっとだけUPするとか。

 

で、ブログ始めたときとかもそうです。とにかく1日に3記事とか4記事とか書きました。1年ぐらい毎日やってるといろいろ見えてきます。どうやったら検索からアクセスがもらえるのかとか、文字の数はどれぐらいがいいのか、とか。

 

なかなかブログのアクセスが伸びないときに、ブログの先生に聞きました。「どうやったら僕も先生みたいにたくさんアクセスが来るブログが書けるんでしょうか」と。

 

答えは「数」でした。あ、これもか、と思いました(小並)。

 

 

なんでも一緒。仕事で何やってもうまくいかなくて自分はアカンと思ったときとか、いろんな人がアドバイスしてくれると思います。でも最終的にそれをできるようになるには、自分でありえないほどの数を実践して感覚を発見するしかありません。

 

「相手のハナシを良く聞いたらええんや」と言われても、それはあなたにとってはもうちょっと違う表現になるのかもしれません。

 

「腰を低くして守る」ということは僕にとって「背中を地面と平行にする」ことでした。

 

 

 

突破口は、とにかく数。自分で見つけるのです。数やってたら絶対「普通」にはなれます。がんばって。

 

 

田村でした。