田村憲孝の日記

完全日記ブログ。

花巻東 千葉くんのカット打法禁止問題についてひとこと言わせてもらおう。

花巻東 千葉くんのカット打法禁止問題についてひとこと言わせてもらおう。

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あれはー、高1の夏でしたー。

野球部に入って4ヶ月。僕が通っていた高校は今甲子園で活躍している学校ほど部員も多くなく、あまりうまくない1年坊でも、バッティング練習とかさせてもらってました。

が、当時176cm53kgのガリガリくんだった僕は、打ってもまったくボールが飛ばず、会心の当たりでもようやく外野の定位置ぐらいまでという体たらく。

っていうか、そもそもまともにバットにボールが当たらぬ!!

と、まあそのままやっててもレギュラーはおろか、卒業するまで背番号すらもらえないようなレベルの選手でした。

そこである日、シビレを切らした当時の監督が体育教官室に僕を呼びました。ああ、引導を渡されるのかなぁ。。野球は続けたいなぁ。。などと考えながら、監督の前に。すると監督のクチから思いもかけない言葉が出たのです。

「田村、お前左バッターにならへんか?」と。 打っても飛ばん、守ればエラー連発の僕でしたが、ひとつだけ取り柄がありました。

↓ ↓↓↓↓


50m走は5秒9!(自慢

で、監督は 「とにかく、お前は足がある。三遊間にゴロを転がしたらお前の足やったら1塁セーフになる。塁に出たらお前の足は相手にとって驚異や。左打席のほうが1塁に近い。セーフになりやすい。極めてみぃ。」と。


さあ、もうその日からゴロ打ち練習です。でももともとバットに当てるのが下手くそなので、それもでけん。。

ということで、アホな頭で考えたのが「セーフティバンド」でした。

もう野球を続けるためには、試合に出るにはこれしかないと。ひたすらセーフティバンドの練習をコツンコツンやりました。8月から始めて次の春まで毎日です。

あ、うそ。元旦だけ休みました。それ以外毎日。



高校野球のスケジュールでは、夏の地方予選で敗退すると3年が引退し新しいチームになります。それまで控えだった2年がレギュラーになり、まったく試合に縁の無かった1年が控え選手として試合に出るようにもなります。

僕と同学年の選手たちも、1年の夏以降は試合に出るようになりました。普通に守備についたり打席に立ったり。

僕はというと、足だけは速かったので、2〜3試合に1回代走で出場するぐらい。やはりバッターボックスに立つにはアレをマスターするしかないと。


その時が来たのは、確か2年になって新入生も入ったあと。ゴールデンウィークあたりの練習試合だったと思います。

監督「田村、この回いくぞ」

田村「はい!」➝代走だと思ってヘルメットかぶって屈伸運動。

監督「あほう!打席じゃ!バットもってネクストにおれ!」

田村「えっ!あっ!はいっ!!」



そこから数分、記憶がありません。気がつくと1アウト2塁。左打席に入ってました。


初球、練習しまくったセーフティバンド。コツンとバットに当たったボールは3塁線に転がります。ベンチから監督やらチームメイトやらから「いけるっ!いけるっ!」という声が。

1塁を駆け抜ける、審判の手が両手に広がる、ベンチのメンバーが全員総立ちで何かを叫んでいる。僕が練習の時にエラーするといつも「どっかいけ!へたくそ!」と言っていたヤーな先輩も嬉しそうにガッツポーズ。。ああ、今思い出しても泣きそうな。。。。



んと、何の話でしたかねぇ。。。。そう、花巻東の千葉くん。

このプレーがアカンと高野連から注意され、準決勝では封印。毎日毎日コツコツ練習して身に付けた技を出せないまま負けちゃったというハナシです。

>>【参考記事】花巻東 カット打法禁止令

花巻東 千葉 カット打法 動画

 



◆なぜ禁止令が出ているのかを見てみましょう。



佐々木洋監督(38)と流石裕之部長(31)に高校野球特別規則「17・バントの定義」を知っているかと確認。両者とも「知りません」と答えたため、大会本部が、意識的に“カット打法”を続けた場合は審判員の判断でバントとみなされ、スリーバント失敗で三振となる場合もあると説明した。
※前記リンク 日刊スポーツより参照



「あの打法はスリーバント失敗と同じ扱いになると言われました」と流石部長。
※参照 http://hochi.yomiuri.co.jp/baseball/hs/news/20130822-OHT1T00002.htm



「高校野球特別規則・17」の「バントとは、バットをスイングしないで、内野をゆるく転がるように意識的にミートした打球である。自分の好む投球を待つために、打者が意識的にファウルするような、いわゆる“カット打法”は、そのときの打者の動作(バットをスイングしたか否か)により、審判員がバントと判断する場合もある」という項目に抵触するとして、大会本部が佐々木監督と流石部長に確認していた。
※参照 http://www.daily.co.jp/newsflash/baseball/2013/08/21/1p_0006270037.shtml


◆ダメだと言っている人の論調と僕からの反論


・構えている時に右手と左手が離れている。

うむ、ではこれどうぞ。

20秒ぐらいのところから見てください。

高校野球のが無かったのでプロのプレーを載せましたが高校野球でもよく見られるプレーですね(さすがにホームランになることはありませんが)。いわゆる「バスター」というやつです。

これ、最初手ぇ離れてますよね。でもこれバンドって言う人いませんよね。ということで、「構えているときに右手と左手が離れている」からといって、そのバッティングがバンドであるとは言えないということがわかりますね。



・打つときに右手と左手が離れている

どこが?この打席、全球見ても投手が投げた瞬間に右手と左手を付けています。他の打席で明らかに右手と左手が離れてスイングしているのを見つけたらご連絡ください。



さらに百歩譲って、打つ時に右手を左手が離れていたとしても、イコールそれがバンドではありません。実際、右手と左手を離してスイングしている選手はいます(高校時代のPL学園立浪選手など)

そもそも、バンドならあんなとこまで飛びません。

普通のバンドと違い、ボールとバットが当たる瞬間にバットを押し強めの打球を飛ばす「プッシュバンド」というのもありますが、それでもこんなもんです。

↓ ↓↓




花巻東の千葉くんの打球は3塁ベースの左側を勢い良く抜け、外野のファウルグランドまで転々ところがります。あんなバンドはありえません。


つまり、完全に私見ではありますが、僕の中で千葉くんのバッティングを「バンド」をみなす理由がなにひとつ無いのです。

それでもそれでも、さらにもう百歩譲って、あのバッティングはアカンというなら、なんでわざわざ監督やら部長やらにチクる必要があるのか。最初からフツーに「ばったーあうとー」ってやったらええんとちゃいますのん??


ただ、千葉くん。審判団に目を付けられていたことは間違いありません。こんなこともありました。
↓↓
「サイン出した」花巻東・千葉に球審が注意
(これも僕は1個も悪いと思わんのですけどね。。)


結論 出る杭は打たれる。 目立たんように生きましょう(皮肉)


田村でした。